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通信業界を参考にした銀行決済の今後

Fintechという言葉がバズワード化して久しいが、ビットコインの登場で、銀行が要らなくなるとよく言われています。
特に銀行決済分野に関しては、無料で送金出来るから要らないと言われており、今後どうなるのか、気になるところなので、 技術の進歩で提供するサービスが変容していった他の業界を比較して、検討してみたいと思います。

 

|通信業界  

 お金を送る「送金サービス」については、パッと見た感じは通信業界に似ています。

今では、通信業界も月額課金制を取り入れているし、銀行決済もそうなるのではと瞬間的には思います。

ただし、通信業界の場合、当初は電話からサービスがスタートしていったものの、今では電話ではなくインターネットが主力のサービスになってきているので、「遠く離れた人と人をつなげる」というコンセプトは変わらないものの、提供しているサービスは変容しているのが実態です。

そして、通信の質としても、3Gが登場して4Gになり、もうしばらくすると5Gになるといった感じで、データ通信の速度、容量、提供範囲など質的にサービスは向上してきている。だから、いつまでも他の業態に取って代わられるということが発生していない理由だと考えられます。

 

一方で、銀行決済業界に関しては、数十年前からの仕組がほとんど変わっていないのが実情です。最近になって、インターネットバンキングが24時間化され始めているけれど、それ以外の面では、正直特段 変わっていないです。他行宛振込の場合は、通常は手数料が取られるし、海外送金はリアルタイムでは届かない上に手数料が高額。
つまり、テクノロジーの発展がサービスに反映されていない分野ということになります。

|では、銀行決済はどうなるのか?

通信業界の例で考えると、銀行決済は以下の2つの選択肢のどちらかになると思われます。

 ①高い付加価値をつけたサービスに変容していく(高付加価値化)
 ②低廉化・無料化していく

 ①の場合は、 3Gから4Gになっていくように、提供していくサービスの質が上がることによって、価格を維持していくという見方で、②については、電話やEメールのように収益性が乏しい業界になっていくという見方。

普通に考えると、①のように高付加価値化していくとは考えるのはムリがあるかなと。銀行から「お金を送る」という行為に対して、新たなメッセージをそこに載せたいとは普通は思わないし、メッセージを送るなら、LINEやEメールで十分だし。実際LINE PAYとかメッセージもお金も簡単に送れるので。
リアルアイムであることは、すでに銀行決済や他のサービスも当たり前。もちろん企業の場合は、EDIなどの情報も必要になるけれど、それはEメールや別のプラットフォームを使えば良いだけ。

したがって、銀行決済は、低廉化・無料化は必然と考えるのが妥当という結論になります。

しかし、銀行側としては、運営維持コストがあるので、自分達自身で価格を下げることが出来ません。決済業務については、各銀行との間での共通プラットフォーム(国内の場合、全銀ネット、海外の場合SWIFT)を使用しているため、自社単独の経営判断で価格を下げる事が出来ません。

そのため、Fintech企業のような新勢力によって、独自のプラットフォームが構築され、そこに低廉なサービスが提供されるようになることが予想されます。新しく入ってくる勢力の場合、送金サービス自体で大きな収益を狙うのではなく、送金サービスを使うことによって、自社のプラットフォームのユーザーを増やすためにサービスであったり、広告といった間接的な収益の獲得を狙が狙いとなるでしょう(実際、送金系サービスの企業は無料でやっているところが多いので)。

また、フリーメールサービスを考えたときに、大体の人がGmil、Yahooメールなどの少数のサービスを利用していることから、新しいプラットフォームにしても、せいぜい数社、場合によっては1強体制になると思われる。

そうなってきた場合、銀行自体の統廃合が進み、日本国内で数社となることも想像に難くない。電機メーカーが淘汰されていっているように、銀行に関しても信金・地銀といった中小銀行からどんどん減少していくことが見込まれます。

 

そう考えると、銀行って結構、危ない業界に見えてきてしまいますね。。。

とりあえず、この辺で。

チャオ!